SDGs 多文化共存に需要な食文化「ハラルとは?」
マレーシアにはマレー系、中華系、インド系、ユーレシアン系と様々な人種がお互いを尊重し合い上手く共存しています。またそれぞれの人種は自分達の文化を受け継ぎ守りながら生活しています。マレーシアの中で一番多い人種はマレー系、イスラム教徒の人々、世界的にみてもイスラム教徒の人数は世界第一位です。
さて、ハラルってなに?!
【ハラル】とは日本人にはあまり馴染のない言葉ですが、海外からの観光産業が盛んな日本では、特に観光産業においてハラルについて学ぼうという意識が高まっています。
ハラルというと、食に関することに重きを置きがちですが、実はイスラム法で許された項目のこと、食だけではなく神に従って生きるイスラム教徒に関わる全般的な考え方となります。イスラムの教えで合法的なものという意味になります。
ハラル下では、豚肉やアルコールを摂取する事は禁じられていますが、その他の食品でも加工や調理方などにも要求されます。豚肉は単に肉として口にしてはいけないだけではなく、豚肉でとったエキスやゼラチンなども、豚に由来するものはすべてNGとなります。また、牛肉や鶏肉など他の動物の肉に関しても、ハラールの飼料で飼育され、イスラム法に準拠して加工されたものでなければなりません。家畜の育て方にも厳格なルールがあります。
また、アルコールはお酒として飲むだけではなく、食事にアルコールが混入してものもNGとなります。たとえば、料理酒やみりんを使って調理したものや、発酵食品でアルコールを含んだものもNGとなります。また、消毒などアルコールが使用されているものは全面的に基本禁止されていています。ハラルは食品だけでなく、化粧品、医薬品など、さまざまな物にも適用されています。
マレーシアの国教はイスラム教で、マレー系の人種は6~7割と言われています。しかし、多民族・多宗教であることからノン・ハラル「ハラルではない=禁じられたもの」という分かりやすい表記がされています。
そして経済発展により輸入品や加工品が増え、成分からは何が安全であるのか判断できなくなったことから、国がチェックをし、イスラム教徒(ムスリム)が安心して食品を購入できる制度を作りました。
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